医療脱毛
医療脱毛

医療脱毛とは、医療用のレーザーを用いて毛根組織を破壊し、長期間の減毛効果を目指す治療です。医療脱毛が目標とするのは、「永久脱毛」です。毛根組織を破壊する行為は医療行為にあたるため、医療機関でのみ実施が許可されています。エステサロンで行われる光脱毛は、出力が弱く、毛根組織を破壊できないため、一時的な減毛・抑毛効果に留まります。医療脱毛は、効果の高さと、万が一の肌トラブルにも医療従事者が迅速に対応できる安全性が特徴です。
毛の濃さや量は遺伝的要素が大きく関わっています。また、男女両方にある男性ホルモンは体毛の成長を促進する作用があり、ホルモンバランスの変化(例:思春期)も毛質に影響します。また、遺伝的要素や、ステロイドなどの薬剤の副作用も原因の一つです。ストレスや栄養不足、睡眠不足などにより自律神経が乱れ、男性ホルモンが女性ホルモンよりも優位になることで体毛が濃くなることがあります。
医療脱毛を希望する方の多くは、ムダ毛そのものだけでなく、それに伴う悩みを抱えています。毎日のように繰り返されるカミソリや毛抜き、ワックスなどによる自己処理は、時間と手間がかかり、次のような肌トラブルの原因となります。
カミソリ負け
赤みやヒリヒリ感
毛嚢(もうのう)炎
毛抜きによる毛穴の炎症
埋没毛
皮膚の中に毛が埋もれてしまう
自己処理をしても、すぐにチクチクとした毛が生えてきたり、剃り跡が青黒く見えたりすることも少なくありません。見た目の美しさだけでなく、肌の健康にも関わる問題といえます。
医療脱毛を安全かつ効果的に行うためには、施術前の丁寧な検査と診断が必要です。まず、医師または専門のスタッフによるカウンセリングを行います。ご希望の脱毛部位や過去の脱毛経験、現在治療中の病気、アレルギーの有無など詳しく情報を聞き取ります。特に、妊娠中の方や服用中のお薬によっては施術ができない場合もあるため、必ず確認を行います。
次に行うのが、脱毛希望部位の肌質(乾燥肌、敏感肌、色黒肌など)や毛質(毛の太さ、色、密度)、日焼けの状態などの診察です。診察結果を踏まえて、施術の可否の判断、出力設定を行います。必要に応じて、皮膚の狭い範囲にテスト照射を行い、肌の反応を確認することもあります。施術にあたって、効果や副作用についての説明も欠かせません。医療脱毛の原理や効果、必要な施術回数や間隔の目安、費用、起こりうる副作用について詳しく説明します。全ての情報に納得していただいた上で、治療を開始します。
カウンセリングや診療の結果、毛が異常に濃い場合(多毛症)の原因として病気が疑われることがあります。例えば、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や副腎、甲状腺のホルモンバランスの乱れが体毛を増やすことがあります。まず専門医で治療を受けて、症状が安定してから脱毛を検討することがおすすめです。
また、以下の方は医療脱毛を受けられない、または慎重な判断が必要となります。
| 妊娠中・授乳中 | 妊娠中や授乳中はホルモンバランスの変化や胎児への影響が懸念されるため、施術を受けられません。授乳終了後2〜3ヶ月後を目安に施術を検討するのが一般的です。 |
|---|---|
| 強い日焼けをしている | レーザー照射により火傷になるリスクが高いため、日焼けが治るまで施術を待つ必要があります。 |
| 施術部位にヘルペスなどの感染症や炎症がある | レーザー照射で症状の悪化や、感染の拡大の可能性があります。 |
| ケロイド体質 | 毛嚢炎や火傷などの炎症が治りにくかったり、色素沈着が起こったりすることから避けるべきとされています。 |
| 光に過敏になる薬を飲んでいる | 抗ヒスタミン剤や非ステロイド系消炎鎮痛剤などの薬を服用している場合、光線過敏症を引き起こす可能性があるため、医師の許可が必要です。 |
| タトゥーやアートメイクがある部分 | レーザー照射により変色や火傷を起こす可能性があるので避けます。 |
当院ではJMEC社のダイオードレーザーのForma Alphaを採用しております。熱破壊式、蓄熱式の両方に対応しており、分割発振モードという熱破壊式と蓄熱式の中間の出力方式も備えています。これにより、なるべく早期に効果を実感したい方、痛みに配慮して脱毛を継続したい方など様々なニーズにお応えすることができます。
毛の成長サイクルに合わせて複数回の施術が必要です。一度の施術で反応するのは全体の約20%の毛だけなので、多くの部位で5〜8回程度が目安になります。ただし、毛質や部位、ホルモンの影響で個人差があります。施術の間隔は、顔で1〜2ヶ月、体で1.5〜3ヶ月程度です。
一時的な赤み・
ヒリヒリ感・むくみ
レーザー照射により皮膚が一時的に炎症を起こし、赤みやヒリヒリ感・むくみが生じることがあります。ほとんどの場合、数時間から数日で自然に治ります。
毛嚢炎
赤いボツボツとしたニキビのようなものができ、痛みやかゆみが生じるものです。施術後に肌のバリア機能が低下し、細菌が毛穴に感染して炎症を起こすことがあります。
火傷
レーザーの出力が強すぎたり、肌の状態に合っていないレーザーを使用したりすると、火傷のリスクがあります。
医療脱毛は、長期的な減毛効果で毎日のセルフケアの負担を減らし、なめらかで美しい肌を手にいれるためのものです。大切なのは、自分の肌質や毛質に合った適切なレーザー機器と方法で施術を受けることです。当院では、これらのリスクを最小限に抑えるために、丁寧なカウンセリングと診察で肌の状態を詳しく確認し、納得いただいた上で施術を行います。もし副作用が起きてもすぐに適切な処置を取れるような体制を整えております。医療脱毛をお考えの方は、ぜひ当院にご相談ください。
TOP